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日本呼吸器学会 Noninvasive Positive Pressure ventilation(NPPV)ガイドライン
       日本呼吸器学会NPPVガイドライン作成委員会
 
  新しい技術が登場し,症例報告によりその技術が有望であれば,最終的には比較対照試験が行われ,その評価が定まり,ガイドラインが作成される.このガイドラインには新しい技術の普及と現在の有効性のevi-denceの紹介という2つの役割がある.また,ガイドライン自体の有効性も評価される.N・nirlvasive Pnsi-tive Pressure ventilation(NPPV)においても,慢性閉塞性肺・疾患の急性増悪,心原性肺・水腫などにま3いて,比較対照試験が行われ,NPPVの有用性が確立しているが,ほかの疾患による呼吸不全の呼吸管理としては,一定の見解は得られていない.

本書は,このような現状での,日本呼吸器学会によるNPPVのガイドラインであるが,NPPVは導入されて初めて有用であるため,技術の普及を諮る意味もあり,導入に関する項目をを総論として設け,本来のガイドラインに相当する部分は各論として構成されている。
以下よりダウ宇ロード出来ます。
http://www.jrs.or.jp/quicklink/glsm/guideline/nopass_pdf/nppv_summary.pdf
神経一筋疾患 
 神経筋疾患に起因する拘束性障害がもたらす慢性呼吸不全はNPPVの最もよい適応である.慢性肺胞低換気症状を認めたとき,日中の動脈血ガス分析でPaco2が45mmHg以上に上昇したとき,あるいは睡眠時にSpa<90%が5分以上続くか全モニター時間の10%以上であれば,夜間NPPVを開始する.病状,病態に応じて昼間にもNPPVを追加する.気道分泌液が換気を妨げないように適切な排痰処置を講じることがきわめて重要である.デュシエンヌ型筋ジストロフィー〔DMD〕や筋萎縮性側索硬化症(ALS)ではNPPVを行うことにより生命予後やQOLは明らかに改善する
【レベル||】【推奨度B】.
小児 
 小児期で長期NPPVの適応となる疾患や病態は,神経筋疾患,閉塞型睡眠時無呼吸症候群,頭蓋顔面形成異常,睡眠中の換気調節障害,脊柱後側弩,骨形成不全症,先天代謝異常症,気管支肺異形成や低形成,脊髄損傷,cystic fibrosisである
【レベル|||】【推奨度B】.

ただし,適応疾患のうち,脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atro-phy:SMA)I型など,理解度が7歳以下の気道確保困難例では,NPPVに習然していない環境では,窒息のりスクが高い
【レベルVI】【推奨度C1】.

 しかし,気管切開に比べて,NPPVを活用することが,気道,肺・,胸郭,心理的発達にメリットがある.将来,本人の理解度やNPPVケアの向上により,成功率や安全性が高まる可能性がある.できるだけNPPVを活用して窒息や気管切開を回避するため,NPPVの経験がある医療機関と,近医,ICUが連携する.
.導入後のケア
 急性増悪を防ぎつつ,いかに在宅治療を長期に継続できるかがNPPV成功の鍵である,このためには患者および家族の教育が重要である.
 看護師を中心としたチームによるNPPV実施方法の具体的な教育,在宅での療養指導,呼吸りハビリテーションに加えて,地域医療協力,社会的,経済的支援が欠かせない.
 在宅NPPVの主なトラブルは,エアリークやマスクにかかわるものが多く,トラブル予防にはNPPV導入時の患者教育が役に立つ.自然気胸はまれだが緊急対応を要する.
 急性増悪は気道感染によるものが最も多く,原因対策を行いつつNPPVで対応できることが多い.しかし意鵬障害のある例,非常に分泌物が多い例,酸素化の非常に悪い例では早期侵襲的人工呼吸が必要だが,侵襲的人工呼吸を望むか否かに関する患者および家族の意思確認がその都度必要である.
 急性増悪によらない動脈血ガスの悪化と終末期の選択は避けられない課題である.
・・・・・と結ばれている。
学会ガイドライン&ステートメントのページは
http://www.jrs.or.jp/home/modules/glsm/index.php?content_id=4
本ガイドラインにおけるレベル付けと推奨度 
 本ガイドラインでは、根拠として採用された個々の研究にエビデンスレベルおよびその内容についての推奨度を以ドにしめす

 I  システマティックレビュー、メタアナリシス
 II  1つ以上のランダム化比較試験
 III 非ランダム化比較試験による
 IV 分析疫学的研究〔コホート研究や症例対象研究による〕
 V 記述研究〔症例報告やケース・シリーズ〕による
 VI 患者データに基づかない、専門委員会や専門家個人の意見
 エビデンスレベルはその研究の規模、デザインによりI~VIに分けている.

 
以下に示す推奨度は、エビデンスレベ・レに
関連してその内容を委員会で検討したものである.
 A行うことを強く推奨する
 B行うことを推奨する
 C推奨する根拠かはっきりしない
 D行わないように勧められる
 *NPPVガイドライン委員会として推奨する.
 
   
私たちはNPPV支援ネットワークのもとにあつまりました。
「NPPVの限界は?」、「NPPVが最高の呼吸法とは思えない」などの声があります。
でも、間違いなくQOLを高める方法として、NPPVが存在しています。
TPPVを選択すれば、途中で止めることは出来ません。

3年前の、第1回の仙台での市民公開講座から、半年後にホームページを解説して、掲示板を設けました。
いろいろと書込があります。(詳細は此方です

その後1年後に少しでも多くの方に、知ってもらいとと考え、MLを設定して現在に至っています。
素人の私達ですので不備も多いですしルールも判りません。
ただ間違いなく、NPPVをしっかり根づかせなければならない事に間違いはありません。

話は戻り
報告によれば、球麻痺による嚥下障害が急速に進行するALSでは、唾液や痰による窒息を避けるための気管切開は必至なので、筋ジスや脊髄損傷などの、NPPV(鼻マスクなどの非侵襲的な呼吸器)で対応可能な障害とは異なる気管切開による人工呼吸器(TPPV)が必要になります。しかし最近では、NPPVまでで中止して亡くなるALSの人が増えています。

 これは、TPPVは一度開始すると中止ができなくなることと、NPPVと比較した場合の本人の低QOLが理由に挙げられますが、実は、療養が長期化することによる社会コストと家族負担の増加を前もって避けるためでもあります。

 イギリスでは以前から、ALSにはNPPV止まりですし、アメリカでもALSに対する気管切開、TPPVが激減しています。・・・・と書いています。

日本では、まだ尊厳死の事は本格的に論議されていない事でもあると思います。

多くの筋ジスと(DMDを含め)気管切開を回避出来る方法があるのではないか?
回避する方法はどの様な事なのかを、見つめたいと思っています。

  「NPPV」Noninvasive Positive Pressure ventilationは15年も以前に取り組みを始めた病院もあります。
今も尚、私たち(筋ジス)理解してくださる一部の医師の方々と、ITに詳しい一部の患者・保護者しか知られていません。また存在すら知らない患者・保護舎も大勢いる様に感じます。

この3年の市民公開講座で「NPPV」と「TPPV」メリット、デメリットなど筋ジストロフィーの呼吸療法を正確に認識して私たちは「知る権利」と「選ぶ権利」の尊さを学びました。
「QOL向上」と「安全な医療」は必ずしも一致しない場合の論議と、選択方法ををしっかり認識し重要性を確認しなければならないと思います。
期せずして、発行されたこのガイドラインに感謝致して、石川先生の名前を見つけて、私は本当に幸運だったと思いながら、これを書いています。
今、国際障害者権利条約が批准されない中で
 知る権利、情報へのアクセス権
 申請・意見表明の権利
 自己決定権への支援
 サービス受給権
 強制入所・退所されない権利
 虐待・拘束されない権利
 施設の運営管理に参加する権利
 プライバシーを守られる権利
このNPPV(非侵襲的換気療法)の裏には、上記の基本的な人としての多くの問題がある様に思います。
 
今後2つの大きな目標を掲げました。
NPPVケアセンターの設置

「神経・筋疾患の非侵襲的換気療法(NPPV)ケアセンター」を国の責任で設置し、神経    ・筋疾患の人への駆込み寺の機能を有し「ケアマネジメント」と「医療関係者の人材養成と関係者(患者・家族)への情報提供する仕組みを構築してください。

 NPPVケアセンターについては、施設(ハード)を造っても、機能(ソフト)を付加させないと希望するセンターにはならないので、現在の医療システム:セカンドオピニオン等が普通に利用出来る様な形にしてください。
センターが中心的役割を果たし、難治性疾患克服研究事業の中で非侵襲的人工呼吸(NPPV)の研究班を設け、市民公開講座なども積極的に開催出来る様にしてください。
また現在の、神経内科、小児神経内科、呼吸器科の領域の枠組み超えて、在宅医療、呼吸療法、理学療法等と連携出来る形にして、運営に私たちも参加出来る様にしてください。
呼吸器利用者の切れ目無いQOL向上

呼吸器利用者のQOLを高め、維持する環境を拡充して、筋ジス病棟等での入院、療養     施設、在宅で安心して生活を可能になる様に現在の法制度の枠組み(自立支援法・診療 報酬等)の是正を図ってください。

 現在の政策医療として、行われている国立病院機構の人員配置、夜間の看護師の増員と、と病棟での寝たきり防止共に車椅子移乗の為の行為を保険点数化してください。
 :これは障害程度区分でなく、看護(割合)度による評価の診療報酬への修正が必要です。

また、一部に機能していないといわれる、病棟指導員(保育士)制度見直し、心理カウンセラーを配置して、セカンドオピニオンとインフォームドコンセントがスムーズな運用が出来る様にして、その結果を検証してください。
QOLを高める施策として、長期療養者(呼吸器使用)が外泊・外出をしやすくする様に診療報酬等修正してください。
人工呼吸器使用者の、社会参加を促す事とのハードルになっている経済的負担と、人工呼吸特殊管理料に、一定の部材・衛生消耗品を含んでください。(バッテリー・鼻マスク・パルスオキシメター等)




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