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 新難病法の最終審議の厚生労働委員会で、冊子を手に田村厚生大臣に質問していただけました。
 
 NPPVネットワークからのお願い
平素より国会議員の先生方並びに厚生労働省職員の皆様に於かれましては、難病政策の施行・継続にご尽力いただき、心より感謝申し上げます。
私達は、NPPV(非侵襲的陽圧人工呼吸器)を合い言葉に全国から、情報交換の為にネットワークをつくっています。筋ジストロフィー等の神経・筋疾患で呼吸器が必要な50数名のグループです。
今回「NPPVでつながる愉快な仲間達」という冊子を作りましたので紹介させていただきます。
 
  しばしば神経・筋疾患難病での呼吸の事は難しいからと云われますが、それぞれの医療状況等に左右もされて来る事も多いのですが、でも気管切開は嫌という人達でもあります。
東南アジアの諸国では、いまだにお金持ちの人しか人工呼吸器を持つことが出来ないそうです。
日本では、現在最も積極的に気管切開を行っている病院と、ここ20年来気管切開をおこなっていない病院とがあります。
私は一度気管切開をして、気管孔を塞いで幸運にもNPPVで呼吸管理が出来る様になりました。
気管切開を経験した私では病院・施設、在宅でNPPVを維持することは、実は本当に大変な事だと身をもって感じています。
気管切開でしか対応出来ない疾患もある反面、同時に気管切開をなされた人達は何か後ろめたさ感じているとも聞こえてきます。
疾病の種別とか程度、難病指定により区別する事が、机上の制度による「公平・安定的」な事を名目に、難病で呼吸の障害を持っている人達にますます格差をつくり追い込む事になりはしないかと思います。

結果として地域による格差が広げ、小さな患者会が競い争う様な事になってしまいます。
■このままでは管切開を推進する可能性があり、それは鼻マスクの利用よりも生活上の自由度をますます損なうことになります。難病罹患者の自由度をお金で買うような仕組みにならないように今まで通りゼロにしてください。
■呼吸は命の基本です。人工呼吸器装着者を「気管切開」と「鼻マスク」で区別せずに、だれもが安心して息をできる日本にしてください。

私らが尊敬する先生方は、筋疾患で困っている日本国民の為と研究・治療法の開発の為に日夜努力されて頂いています。
新難病法により格差をこれ以上大きくする事は避けて下さい。人工呼吸器を使用しながらも地域・病院でも不安なく生きられる社会にして欲しいです。当たり前に普通に生きていける様にしてください。

(NPPVネットワークからのお願いを厚生労働委員会で、冊子を紹介しながら質問をして頂けました)

新難病法が、今回成立いたしましたが、なかなかその中身が判らない、不安だけが大きくなっていました。
ならばまず自分たちのNPPVでの生活と、体験談を纏めて声を届けたいと云う事で、4月のはじめに、頑張って日本筋ジストロフィー協会の全国総会の時に紹介したいと云う事で「全国からNPPVでつながる仲間達」プロジェクトがスタートしました。

NPPV(非侵襲的陽圧人工呼吸器)を合い言葉に全国から、情報交換の為にネットワークをつくっています。
その中の有志13名が手を上げてくれて、10日間ぐらいで原稿が集まりました。素晴らしい原稿ばかりだったので日頃お世話になっている先生にもお願いしようと云う事になり、国立精神・神経医療研センター病院埜中先生、徳島文理大学多羅先生、国立病院機構八雲病院石川先生と大竹整形外科の大竹先生に特別寄稿と云う事でお願いしました。大型連休と海外出張等の忙しい中を快く引き受けて頂きこの様な冊子になりました。

またこのネットワークが素晴らしいと思ったのはブラジルからSilvia Junko NakazuneさんがNPPV仲間としてJICA(国際協力機構)から、日本でのNPPV技術習得の為に体験もお伝え出来た事です。Silviaさんはポルトガル語が母国語で英語での原稿でしたので、NPPV仲間が翻訳を”麻菜さん“と云う知り合いを紹介してくれ、1晩で素晴らしい翻訳しくれて原稿になりました。
麻菜さんは【1才のとき脊髄性筋萎縮症(SMA)と診断されて、高校まで普通学校に通い、大学で英語を専攻し翻訳家を目指しているそうで、中学からNPPVを使用しています。】
表紙の絵は“タムタム”で【電動イーゼルを使い17年間で12枚の油絵をNPPVしながら画いて、東光会主催の第8回全国小品部門コンクール入選しています。】
そして印刷会社もネットで比較検討してくれるメンバーもあり、素晴らしいカラー印刷で仕上がりました。
冊子を作る編集作業は初めてのIllustratorでの入稿基準に合わず、何度もやり直しで冷や汗が出るほど苦労しましたが、これは難無くメンバーの力でクリアしてくれました。

最後に私達の願いとして(人工呼吸器使用者の患者負担に関する要望書)が付いていますが、神戸からメンバーの一人が「変えたい」気持ちを形にみんなで社会を動かす仕組みという電子署名サイトを設定し「息をするだけでお金を取らないでください」~人工呼吸器使用者の患者負担に関する要望~現在2148名の賛同署名が寄せられています。
この署名活動から『人工呼吸器使用者の患者負担ゼロを求める国会内集会』が企画され、厚生労働委員の国会議員等40名程参加がありTBS、NHK、他各紙が取材に来てネットワークが広がりました。「鼻マスクと気管切開で人工呼吸器ユーザーを区別しないで」、「鼻マスクの患者も人工呼吸器で延命している、呼吸器か無いとすぐ死んでしまう」、
「筋・神経疾患の呼吸器ユーザーは少ない障害年金だけで生活している人が多いので、息を吸うことでお金を取られたら、生きていけなくなる」と訴えました。

筋ジス協会の総会の時に来賓の先生にお配りも出来ました。来賓でお見えの小池晃議員が気に留めて頂き、20日の最後の参議院厚生労働委員会資料として配付したいとのお話がありましたので喜んで提供させて頂きました。
国立精神・神経医療研究センターRemudyの木村先生からも、第55回日本神経学会学術大会の5月21日の講の中で、
神経内科の先生方に紹介したいと云う事で連絡を頂きました。
20日の最後の新難病法の採決時の資料として冊子を掲げながら、私達の願いを強く、田村厚生大臣に質問をして頂けました。小池晃議員の質問の時に、傍聴席の私を紹介して頂いたのですが、隣席の福島みずほ議員が一度しかお会いした事がないのに、帰り際に傍聴席出口までいらって頂き「フォローアップしていかなければならないと」挨拶頂いた事は、また喜びでした。
難病指定が出来て40年が過ぎますが、NPPV含め筋ジストロフィー患者のQOL向上が経済成長の裏で20年余の間停滞してしまった結果があるかも知れません。小池晃議員の指摘の通り、厚生労働省は新難病法により難病患者がNPPVによりQOLを高める事が出来るならば大きく舵を切るべきとの方向に間違いはないと思います。
これは、いままで一般的に広く、難病政策定の自民党及び厚生労働省の首脳に対しても、NPPV環境普及についての
認知情報が不足していたことでもあるかと思います。今回の「全国からNPPVでつながる仲間達」プロジェクトが、今までのおかれた状況を、国会議員の先生方と厚生労働省に難病患者の気持ちとが、大きな輪になりながら超党派で、今後議論しながら考えて頂ける様に改めてお願いいたします。
※NPPV:非侵襲的陽圧人工呼吸器

日本筋ジストロフィー協会の総会の前日、衆議院議員会館の多目的ホールにおいて『人工呼吸器使用者の患者負担ゼロを求める国会内集会』に出席してきました。国会議員の秘書など約40名の参加があり、TBS、NHK、他各紙が取材に来ていました。
筋ジス協会の貝谷理事長と矢澤副理事長の出席もありご挨拶を頂きました。

全国からNPPV仲間がスカイプで結び、メッセージと共に強く要望をする集会にまりました。
神戸からのNPPVユーザーからは、「鼻マスクと気管切開で人工呼吸器ユーザーを区別しないで」、「鼻マスクの患者も人工呼吸器で延命している、呼吸器か無いとすぐ死んでしまう」、「神...経筋疾患の呼吸器ユーザーは少ない障害年金だけで生活しているから、息を吸うことでお金を取られたら、生きていけなくなる」、と強く訴えました。

今回の集会で、「鼻マスクの人工呼吸器は息苦しい時だけに使う一時的なものと思っていた。鼻マスクの患者さんも呼吸器を24時間いっときも外せないとは知らなかった」、とマスコミの方々も言っておられたので、鼻マスクの患者も人工呼吸器で延命している、と知ってもらうことから取り組んでいかなきゃ!と感じました。このままでは来春から息を吸うことでお金を取られるようになるから、運動を頑張ろう!

と呼びかけていました。





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