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 呼吸器一つの裏事情
 
 米国の汎用機種であるLTVで、のキーンと言う高音の飛行機のようなタービン音が気になってなかなか夜眠られないと言うお悩みです。
日本の在宅でも地域によって、NPPVでは1機種(しかも1マスク)しか選べないのです。しかも、LTVよりずっと低機能機種の値段も安いNIPⅢという 機械。

帝人が輸入しています。
一部の地域、京都と奈良、大阪の半分くらいの地域はほぼNIPⅢしか選べません。
国によりヨーロッパでは、神経筋疾患では、その機種では内部バッ テリーもないし、条件も選べないし、だめだと言っているのですが。患者さんは、それ以外を契約できないので(病院単位で決められているので、医師も患者ご とに選択できないのです)、それで上手くいかない人たちが、八雲病院まで行き、他の機種(LTVやトリロジーと同等の高機能の機種、値段もNIPⅢの倍くら い高いです)に変えて、うまく夜間付けられるようになって帰っています。帰ってからは、理解してくれる開業医の先生に契約していただいたり、紹介してくれ た先生が、病院にかけあって、気管切開の人では高機能機種を使うので、それに準じて契約をしてくれます。マスクは、こちらで選んだマスクを個人購入した り、業者から供給されるマスクを当院で物々交換したりしています。
私が普段内部バッテリーが入っていない呼吸器やEPAPをゼロにできない呼吸器だけでは、条件が選べないし、マスクと人工呼吸器の組み合わせも自由にすべ きだと言っているので、それでも、やはり、神経筋疾患はNIPⅢでは不十分ですし、帝人で輸入しているマス クや鼻プラグを、他の人工呼吸器と組み合わせて使えるようにしないとなりません(東京の方がんが、それを、帝人に東京で言って、鼻プラグを別売りできな いと拒否されました)。
どこにいても、NPPVの機種とマスクが選べるようにしたいですね。
携帯型のうちでは、レジェンドエアやクリーンエアも高機能機種です。
ただ、レジェンドエアは、外国でM&Aで買収(もともとフランスの企業が米国に買収され)、薬事と輸入元が別になってしまったのが悩ましいです。クリーン エアは、フランスのように終日の神経筋疾患患者さんでは、人工呼吸器が2台供給されれば良いのですが、そうでなければ、現場で故障のときなどに、操作性が 煩雑で困ります。

ドレーゲルのカリーナは、准ICU用や一般病棟用の機械ですが、コンパクトで高機能高性能です。しかし、在宅には持っていけない機械なので、残念です。

ICU用の大きな機械で、高圧のガス配管が必要な機械は、高機能の機種はいろいろありますが、それは、ICUでだけ使うものになります(NPPVでももちろんICUでも使います)
こんな呼吸器一つの裏事情です。
私たちは、機種を選べないので先生に処方して頂いた物を使うしかありません。



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