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 真夏のプロジェクトが粛々と展開されています。
 
 このXプロジェクトは、5月のYdrの西多賀病院の訪問をきっかけに、様々なハードルを乗り越えて展開される事になった。
特別な人だけが受ける事が出来るケア医療でなく、今回自らの身をもって実践してくれる事と、その当事者だけが知っている事実をとこのプロジェクトの顛末を報告したい。
表現に不適切な部分もあると思いますが、ご指摘を頂きながら 神経筋疾患の呼吸管理への問題解決になる事を期待している。

 
 
 山形の在宅人工呼吸療法検討委員会では、NPPVカード(手帳)のようなものを作ることにしました。既にお持ちの方で、問題ない方は、今までのものをお使いいただいてよろしいのですが、項目をご覧になって、私達が今後提示するものが使い勝手が良ければ、使っていただけるようにと考えています。
 NPPVカードの用紙は、日本呼吸療法学会のホームページからダウンロードできるようにしたいと思います。救急やICUの先生方や看護師さんが多く参加されている会ですので、このNPPVカードが、パスポートのようになって、いろいろな機関がニーズに応じて、連携し易くなればいいと思っています。
 管理人のビデオは、抜群でした。説得力、インパクト絶大でした。国立循環器病センターのICU部長から、現在、徳島大学の救急の准教授になっている人工呼吸器では有名な今中先生がいるのですが、わざわざその演題を聞きに来てくれていました。座長の山形大学第1内科の医師が、「再度呼吸不全が増悪したら、どうするのですか?」と、以前、どこかで同じ質問をされたなと思う質問をしてきました。竹内さんは、「医師から答えます」と言ったので、「喉咽頭機能が話せて食べられる程度に保たれていれば、NPPVが続けられます。FSHは、何十年でもNPPVとMACでできます」と答えました。
 今度、8月1日(土)岡山大学で400人集まって人工呼吸セミナーがあるのですが、是非、使わせてください。
 こんな動きの中で、Sさんに、追い風が届いてくれれば、間に合ってくれれば、と思います。管理人にも、ますます、これから活躍していただきますので、体調管理しっかりされて、いい仕事をしていてくださいね。
 それでは、週末の名古屋は、270名の参加だそうですよ。周囲の方に、実習の時には、管理人も教える方になってくださいね。1年前の西多賀での市民公開講座から、隔世の感ですね。管理人は、もう、すっかり、呼吸リハビリテーションの実践的エキスパートです。HP紹介してください。
 
 バック教授も言っていました。「1人の医師が診ると治せる場合でも、2人の医師が診ると具合が悪くなり、3人の医師が診るともっとひどくなる」というような古い戒めがあるそうです。これは、他科受診ができないということではなく、主治医を誰にするかを決めて、それを中心に、きちんとしたリレーができるかどうか、です。他科や複数の医師で、リレーがきちんとできなければ、患者さんが危険にさらされるということを注意しています。
リレーの一端を担わせてくれるのであれば、是非と思う次第です。それが、主治医や周囲とうまくいかなくなるようなことがあるなら、何もならないのです。そのようなコーディネートがうまくできない患者さんやご家族は、ちょっと待って様子をみてあげたほうがいいかもしれません。
八雲病院に到着
本日8月20日夕方、Sさんが転院入院されました。
到着後に痰が有るため、
早速カフ・アシストを使ってのMAC導入をおこないました。
すぐに習得でき、痰が出せて『来て良かった』と言っていただけました。

その後、NPPV導入の初期段階に入りました。
同調出来た時はとても良い呼吸になりますが、まだ初期段階なので時折同調出来なかったり口から空気が漏れたりもします。

また、お腹に空気が入ったりもしましたので、本日は無理せず明日から本格的に練習と条件設定に入ると思います。

今まではムセる危険があるためか、お粥をミキサーにかけトロミを付けたり、お茶をゼリー状にしていたようですが、MAC導入ができたので本日から全粥に固形のおかず、お茶もそのままで飲用出来ました。

このまま無事にNPPV導入ができ、栄養状態改善から体力増進、そして電動車いす時間の延長までいく様にします。まだ初日ですが、希望は有りそうです。

西多賀病院のKDrがご同行して下さいました。ご多忙のようで、夜遅くのJRで戻られました。

明日もY医長とMPT、そして私(いつものチーム)で対応して頂く事が亜出来ます。
 ■八雲病院に転院2日目
 今日は本格的にNPPV導入をしました。
条件設定を変えながら試していると開始5分後には、気持ち良くなったようで眠りだしました。
寝て口から空気が漏れる状態で、その時に合う設定条件を色々試しました。
1時間程NPPVで寝ていましたので、『JJNスペシャル83 NPPVのすべて』に出ている導入のステップで
第3段階まで出来たことになります。そして今晩いよいよ夜間にNPPVで寝る第4段階に進みます。

また、食事も7~8割食べていますので体力もすぐに改善しそうです。
早速今朝は納豆でしたし、昼は鶏肉とごぼうのすり身の団子、夜も肉を食べましたよ。


さらに今日は電動車椅子で売店や病院内、2~3分間ですがなんと外にまで出掛けました!


私のこのメールも記録のひとつになるかもしれませんが、ご本人様の声に勝るものは有りませんので後日、管理人のご提案は伝えます。
では、第2日目の報告はこのへんで・・・。
 
 
 
 
 ■八雲病院に転院3日目 
 Sさんは、金曜日の夜から土曜日の朝までNPPVで良く眠れたようです。
途中で2回ほど一時的にNPPVをお休みしましたが、トータルで6時間以上は使用です。


食欲もあり、特に水分を普通に飲めることを喜んでいらっしゃいました。
今まで水はムセるからと言われ禁止で、ゼリー状にした水分のみだったそうです。
八雲病院はカフ・アシストが有って、有効活用できるので誤嚥は心配しなくても良いのです。
もしも誤嚥しても看護師で即対応が可能です。
みそ汁を美味しそうに飲んでいました。

ただ、今迄の栄養状態が悪く、お尻の皮が薄いこともあり床ずれが心配です。
ちょっと危険だなと思って見ています。
今日も電動車いすに1時間ほど乗車しましたが、お尻を休ませるためにも乗車時間を増やしてベッドで寝ている時間を減らさないといけないようです。

dr:Y医長が昨晩から東京での講演があり不在なので、私は今日休みでしたが、
昨晩に続いて今晩も病院に赴いて睡眠中の夜間NPPV状態を見てきました。
ちょうど今、問題が無い様子を見て安心しながら自宅に戻ってきたところです。

このまま上手に同調できると良いですね。
第3日目の報告をさせていただきました。では、また宜しくお願いいたします。
 
 
八雲病院に転院4日目  
 おはようございます。
今朝の状態を見てきました。
全く問題なしで順調です。

夜中に2回咽喉が渇いて、水分補給をしました。
寝たままで飲んだので1度はムセましたが、すぐにカフ・アシストで対応しています。

起床時も痰のからみやムセもなく大丈夫です。
朝まで10時間ほどNPPVが出来ました。
鼻孔部は綺麗で皮膚障害無し。

お尻の皮膚については、床ずれ予防として電動車いす乗車をお勧めしてきました。
病棟の看護師にも午前と午後に乗車して、床ずれに注意するように話しておきました。

起床後は、横を向いてお尻を浮かせてテレビを見るようにしてきました。

これが現在までの状況です。
まずは、ご報告まで。
八雲病院に転院6日目・・・呼吸器に問題あり・・・  
 レジェンドエアは確かに高性能な良い器械です。
では、Sさんが今回なぜ違う機種に交換したかといえば・・・違う性能が必要になったのです。

例えるなら、乗用車とダンプカーです。
快適な乗り心地を追求する物と、圧倒的なパワーと積載量を追及する物の違いで
す。
体調が回復したら乗用車で良いのですが、現在の状態にはダンプカーが必要だったのです。
その意味で現在は快適なNPPVではなく、むしろ侵襲的な(非が抜けている)NPPVかもしれません。
しかし、お元気になられたら快適な乗り心地で長時間、長距離を走り続けることが出来るレジェンドエアに
戻る可能性が高いですし、使用時間も減ると思います。

そのことを考えると、異なった性能の様々な人工呼吸器を取り揃えて置くことも必要な場合があると感じました。
 
 
  Sさんは、お食事もほぼ全量近く召し上がられ、朝から「おいしい」と言葉が聞かれます。
昨日は、学校体育館で、50人くらいでのフロアホッケーを鑑賞していました。
先程も、、診察後に、テレビのリモコンを持った手を、ヒョイと振り上げて、どうもって、あいさつしてくれるんですよ。すごく元気な様子になってきて、看護師さんも、院長も驚いています。離している間ずっと、しっかり目線があって、声も日に日に大きくなるようです。
それで、今日は、選挙日で、私がうっかりしていて、Sさんが、投票できなくなってしまいましたね。
「すみません。事前に調整すれば、投票できたかもしれないのに」と謝っておきました。Sさんは、落ち着いた様子で、「投票行かないのは初めてだった」と言っていました。私からは、「次には必ず行って下さい」と話しました。本当に、申し訳ないことをしました。
 病棟では、Sさんの元気を取り戻す様子に関わらせていただけることが、皆の喜びです。若い看護師さん達に、「西多賀にスカウトしたい」と言っていることも、皆、まんざらではなく、うれしそうです。
深夜のSさんの様子・・・・ 
 昨晩から今朝まで夜勤をしていました。
Y医長と一緒に、深夜睡眠中のSさんのNPPV設定条件や呼吸状態の評価をしました。
結果は・・・当初の予定より少し時間がかかりそうです。
肺を含めた全身状態の改善が必要と考えます。
それらの問題が解決するまでは、快適なNPPVというより、むしろ多少侵襲的にはなりますが
一日のうち多くの時間をNPPVで過ごす必要があるようです。
早速本日より電動車いすに人工呼吸器を搭載して乗車しました。
しかし、全身状態が軽快したら夜間のみのNPPVですむと思います。
今迄Sさんは、気力で無理をしすぎたのかもしれませんね。

 
 
 先ほど、Sさんは、持ってこられた梅干も食べたいとおっしゃって召し上がられました。
NHKのニュースを見ています。
炭酸ガスもNPPVをVIVOという機械で従圧式にすると、よく肺かあら排出され、酸素がに入ります。
換気を確保するのが大切です。
これはこれまで、かなり、我慢されてきたので、肺高血圧が進んでいるので、それがとれるまで、まずは、この条件が合っているようです。これだと、炭酸ガスは、40まで下がります(入院時は72でした)。
Sさんが、その治療の様子の証拠写真をとりたいと、皆の一緒の写真を撮りました。「西多賀の医師に、ここに勉強に来てもらいたいなあ。
こんないいことやってるのに、広められればいいね」と思っています。

炭酸ガスが下がると、頭がすっきりして、声も大きくなり、言葉もはっきりしてきました。
毎日少しずつ炭酸ガスのリセットをかけて、体力をつけています。
 
体調を整える様に、1日中をNPPVで過ごしています。 
 現在は体調を整えるため(全身状態の改善目的)に食事以外のほぼ1日中をNPPVで過ごしています。
Sさんの状態に合わせて人工呼吸器もレジェンドエアから別の機種に変更しています。

昨日は同じ人工呼吸器をもう一台用意して電動車いすに搭載しました。
バイク用のバッテリーを使って人工呼吸器の外部バッテリー作り、これも搭載しました。

さらに小型の酸素ボンベを準備して、これまた電動車いすに搭載しました。
現在この電動車いすにNPPVで乗っています。今日は午前午後1時間ずつ計2時間乗車し、養護学校や野外に出掛けています。

食事は、野菜と肉の炒め物、白身魚などの昼食を全量摂取し、夕食には大きなジャガイモの入ったカレーライスを7割以上食べました。特に福神漬けやらっきょが美味しいとシャキシャキ良い音を立てて食べておられました。

多少ですが体調が回復してきたようで痰も少なくなり、今は何を食べても殆どムセないようです。

八雲の病棟の患者さん達との会話も楽しいようで、電動車いすの乗った時にお話をされているようです。
と、このような現在の様子です。ただし体調回復には、もう暫くかかりそうです。
 
 Sさんの肺高血圧は、普段腕で血圧計で測る数値とは別のものです。肺の中の血管の圧のことで、血液中の心臓ナトリウム利尿ペプチド(HANP、BNP)が、高くなっていることで、わかったものです。慢性呼吸不全で、酸素が低くなって、炭酸ガスが高くなると、心臓が、それを何とかしようと過剰に動いて、肺の血管も拡張して、肺高血圧になります。でも、もう、徐々にNPPVを使いこなされてから、改善してきていますよ。心配要りません。
このことを、drKにもお伝えしたら、「そんなに高くなっていたのですか?やはり、ご本人は、辛くても、ご自分のことは相当我慢されていたのですね。そのような値で、八雲まで無事たどり着けたことを、今更ながら感謝します。ご本人はつらかったでしょうね」とご返事をいただきました。
 NPPVとMACで、新型インフルも乗り越えましょう。
八雲病院12日目
 Sさんは、今朝も、食事を全量食べました。呼吸がしっかりしてきたので、ムセがほとんど無くなり、自分で、大きな声をはっきり出す訓練を、日に100回はやっています。

此処になり日中は、車いすの上で、NPPVなしでも、酸素飽和度が94%など、保てるようになって来ました。

痰がらみや食事のムセで、カフアシストを使うこともありません。もう、「いろいろな活動をしに、人に会いに行きたいので、東京に行きたい」と強く意欲が出てきました。

Ydrから「もう少し、きっちり療養して、体力をつけてから、どんどん行ってください」と説得されています。

管理人のご示唆にもありましたように、同じような呼吸ケアが継続できない所に帰ると、また無理をして、体調を崩される心配があります。

もう少し、こちらで、体力をできるだけ回復してから、仙台西多賀に戻り、精力的に活動された方が良いと云うことで調整されています。

そこで、9月10日の西多賀への転院は、もう少し先延ばす事になりそうです。

Ydrがアメリカのバック教授のところへ行ってしまうので、転院は、その後
になるので、しっかり体力を回復するでしょう。
 
9月4日・・・・Sさん語録
 「何でもあきらめてはいけない。あきらめなければ何でもできる。でも、何もしなければ花は咲かない。花が咲くためには、花を咲かせるための準備をいろいろそなければならない」
 
 
 
 
今日の昼食はソバでした。
麺類は好きで、ソバもうどんも好きということでした。
食べかけで、『あ!写真を撮ろう!』となりまして・・・。
久しぶりに食べた麺類は、とても美味しかったそうで、全部残さず食しました。
汁も半分は飲みました。
 
9月7日・・・・Sさん語録
 「命からがらここまで連れてきてもらってね、今、生きてるってすばらしいって思うようになったんだ。」
9月8日・・・・Sさん語録 
  Sさんが、先程、廊下で、「大きな声が出るようになってきた!」と。本当に大きな声でおっしゃいました。
総師長のS師長さんも、「Sさん、声にハリが出てきましたね」と。
看護師さんたちも、私も、「今週に入って、めきめきと声が大きくなってきた」と。
当初は、肺高血圧の状態にまでなっていて、NPPVを日中にも使って呼吸筋休息を最大にしていましたが、呼吸器の条件も話しにくいものだったので、その2週間ぐらいは、きっと、辛かっただろうと思います。回復力と、次への活動の意欲は、若い頃のご活躍を彷彿とするものがあります。
 
 
 
 
 
■ 10日の作業療法室での講演の題名は「どう生きるか」です。放送大学の教材として、NHKの撮影も入ります
 
明日、Sさんの講演会を病院内でおこないます。
案内のポスターを添付します。
後日、Xプロジェクトのひとつとして語れるかと思います。
確実に回復して仙台に戻るまでは油断が出来ないため、
今はまだ時期尚早だと思いますが、この事を伝えられる日が早く来ると良いですね。 
 
 講演会の様子がNHK放送大学の教材として取材されました。
後日動画公開予定です。
Sさんは特別な人・・・事であってはならないが・・・ 
 特別な人(事)についてなのですが、理想はどこでも同じように出来ることが望ましいです。
しかし現実は・・・やはり難しいことですね。有名大学の教授達ですらNPPVができずにいます。
それは医師だけではなく、看護師や理学療法士などの多くの職種がチームであたらないとできないからです。
ただし逆に考えると、八雲でおこなっている事が特別な事だと他の病院が理解して、ウチではまだ出来ないと認めてくれたら違ってきます。
そして特別な事が出来る病院を認めて、そこを中心に新たな医療の構築が出来るなら発展すると思います。
一番困るのは、認めないことや無視したり、邪魔な存在と思って駆逐・排除しようとすることです。
今はまだ、ウチでは出来ないと評価し、素直にその事を認めることから始るべきだと思います。
西多賀病院のK先生が、今回、Sさんを快く送り出してくださったように、今後他の病院でも患者さんを優先した英断をしていただけると未来は明るいです(Kdrには本当に感謝しています)。

実は私は、Sさんがいらっしゃって少し戸惑いました。正直な気持ちです。
今後の不安も少しありました。ただしこれは毎回ですのでご安心ください。
いつでも、どんな時も、どなたがいらっしゃっても同様に不安はありますし、元気にお帰りになった時ほどその後の心配も大きいです。

しかしそれ以上に毎回新たな学びがたくさんありました。今回もいつも以上に学ばせていただきました。
きっと、次につながる学びです。

毎回そうなのですが、一人一人みんな抱えている問題が違います。
だからマニュアルや教科書を片手にしただけでは、簡単にNPPVが出来ないのだと思います。
このノウハウは経験で得られるものですから、誰かに教えてもらえば出来るものではないと思います。
ちょっとした成功体験と失敗からの学び、そして大いに頭を抱えて悩むことの蓄積です。

特別な事を普通の一般的な事にするのには、時間がかかりますが・・・いつかは叶えたいですね。

正直なところ・・・
素人考えかもしれませんが、カフアシストやNPPVを有効に使いこなしてQOLが向上して社会参加できたら、高い医療報酬が得られるシステムになれば爆発的に普及すると思います。

出来ない病院は必死になって学びますよ。
現状、気管切開をしないと医療機関の儲けや徳にならないことが問題ですね。

と・・・特別な事という部分にこだわってみましたが、今後は他の病院でも同様な歩みがあると良いですね。
その意味では、偉そうで申し訳ないですが西多賀病院に期待しましょう。
今後が楽しみです。

今回も私の個人的な考えですので浅はかな考えかもしれませんし、異論もあるかと思います。
高きを望みすぎるのかもしれませんが、あえて、こうあって欲しいと言う願望でした。

管理人や筋ジス患者さんにとっては、切実な願いだと思いますので、一緒に良い未来を作っていきましょう。
そのお手伝いが少しでも出来るなら致します。

 
 
夜間のみNPPVになりました。 
昨日、電動車いすから酸素ボンベと人工呼吸器をおろしました。
現在は、夜間のみNPPVです。
本人の希望するインターフェイスで実施していますが、
殆ど鼻マスクタイプ(フジ・レスピロ社のコンフォートジェル)を選択されています。  
 
9月9日
Sさんの体重が10日間程で2Kg位増加しました。
栄養は回復の糧ですので、この調子で快方に向かって欲しいですね。
 
 
 
さて帰仙に向けての今後の対応は・・・・・ 
 
ケアの受け渡し・・・・ 
西多賀に戻るといっても、ケアのバトンを渡さなければなりませんね。

管理人も、西多賀入院を経て在宅された際、西多賀の呼吸ケアのことは、まだまだとおっしゃっていましたね。それでも、在宅に戻られるだけの体制がおありだったので、今までこのように活動されていますよね。

Sさんのケア体制については、西多賀に短期になるか長期になるかはわかりませんが、西多賀で一度はつないでいただくことになりますね。管理人の時は、家族もいらして、ケアも引き継がせていただけたので、旅行を兼ねてお帰りいただけたのですが、Sさんは、家族や介護者にケアを引き継ぐことができないので、私とナース(Tさんが行けるといいですが、またはPT)で付き添って、西多賀に行き、直接ケアの引継ぎをしたいと思います。

何時間かは病棟にいるようにします。
10日の作業療法室での講演の題名は「どう生きるか」です。放送大学の教材として、NHKの撮影も入ります。

 
遠く離れ、ケアをどの様に維持するか・・・維持出来るか・・・ 
Tナースは、患者さんへの強い思いを持っているのですね。
Sさんの経過も、Sさんの生きる強い力を目の当たりにしました。
私達のケアのあり方にも、また、新たな視点が開けました。NPPVの奥深さを学びました。

また、こちらでのケアを現在続けている方が、その病気を抱えながら、遠くにいても、どうやって体調を維持していくか、思いが募りますね。
退院に向けて、管理人のアドバイスをいただきしながら、K先生にもご相談し、S総師長さんにもご協力いただいて、退院後の体調維持のための環境整備の戦略を練りましょう。
 
 
 
また愛知で同じ様な事が起きている・・・
愛知で、Wさんという方(お父さんは筋ジス協会愛知支部の事務局をされていました)が、DMD24歳くらいの方が、睡眠時NPPVで在宅だったのですが、風邪から気管切開人工呼吸になったそうです。豊橋市民病院で、お母さんが気管切開をしなくてもいいのではと言ったのですが、聞き入れてもらえなかったそうです。最後は、救急蘇生バッグを主治医がお母さんに投げつけたというエピソードも伝わってきました。声が全然でないそうです。鈴鹿病院に行っても、スピーチカニューレを試そうかというだけだそうです。塞ぐという選択肢は提示されないようです。患者会では、八雲で塞いだらと言う声もあるそうです。在宅の方なので、可能かもしれません。

西多賀にも、管理人からご紹介された何人かも、同じようなことですよね。
流れを変えなければなりませんね。管理人の種まきと水やりが、重要ですね。
Sさんが、「何でもあきらめてはいけない。あきらめなければ何でもできる。でも、何もしなければ花は咲かない。花が咲くためには、花を咲かせるための準備をいろいろそなければならない」と、先週言っていました。
 
 
西多賀で、MACとNPPVを使いこなせる体制があるか・・・・。 
西多賀病院のスタッフたりとも、能力が劣るわけでもないし、医療的環境は八雲病院に遅れはないが、長年の呼吸に対するノウハウの蓄積は少ないと思う・・。
スタッフの移動等で蓄積が出来ていないかも知れない。
Sさん榊枝氏が仙台に戻り、西多賀の病棟の中で自分自身がそのマネージメント出来る様に
この2周間でマスターしなけれればならない責務があると思う。

これが出来ないと、しっかり体力を付けてからの帰仙でないと。。。。
元の木阿弥では何にもならない・・・・・・。

医師・病院スタッフだけの問題ではなく、筋ジス協会45年の歩みを纏める患者会としての大きな事でもある。

Sさんが救う会を立ちあげ、研究所問題を国に迫り、神経センターを実現し遺伝子治療の話題のみが、大きく取り上げられているが、このケア医療・NPPV療法をきっちりと日本全国何処にいても可能にならなければいけないが・・・。

せめて、呼吸ケアセンターとしての八雲病院のこれまでの実績を学び、当事者だけが知っている事実だけでなく、まず呼吸ケアセンターとしての認識をあらゆる神経・筋疾患の患者会と行政等は持たなくてはいけないと、今回のXプロジェクトは次の時代に語る事実として問題提起する。
またこれらの事を運動の柱として、患者会は活動すべきである。
 
短期的な戦略案 
 短~中期的な方法を、ちょっと考えてみました。
①まずは一旦西多賀病院へ戻る。
②患者会が中心になりSさんの療養状態を定期的(はじめのうちは1~2週に一回)にチェック。
③八代さん達が1~3カ月毎に(チェックポイントを予め作っておき)総合的療養の評価。それを皆で検討し必要な対策を練る。
④気になる事が発生したときには、患者会や八代さんが石川悠加医長かK医師を通して共同で検討。
 ただし、この時点では西多賀病院に入院中のため、どこまで他の病院が口を挟めるのかは難しい問題があります。
⑤問題が解決しない時には、次の療養先(在宅や他施設転院など)について考える。または他の方法を考える。

Sさんが病院に対して、強く主張することは難しいかと思います。
主張を聞き入れることは、それこそ病院内でSさん1人だけを特別扱いをすることになるからです。
自立支援法の施行により、以前のように筋ジスは措置入院ではなくなったため、「ご不満があればどうぞ退院してください」
「2度といらっしゃらなくて結構ですから」と、言われるやもしれません。これでは藪蛇です。
しかし、患者会や回りの人の強い主張なら効果的かもしれません。

筋ジス協会や、患者会としての強い主張なら良いかもしれないと思います。
その辺りはどうでしょうか?

今の時点で私の考えた方法ですが1つの案ですので、これを基に考えても良いですし、別の方法を考えても良いと思います。
 
医師に恵まれているとSさん ・・・明日アメリカに出張の前の深夜
西多賀病院での主治医は、K先生ではないのですか。それですと、また、より綿密な戦略が必要ですね。
今日午後、Sさんが、以前、胃潰瘍で吐血された話をしていて、その時も、助かったとおっしゃってました。ちょうど、循環器の医師の診察後でもあり、良い結果が出て、薬も一つ止まったことで、「医師には恵まれているんだ」と言っていました。これからも、そうであってほしいです。

先程は、よく眠られていました。夜9時半過ぎでしたが、脈も60台でした。
夜は、まだ、酸素2リットルを付加したNPPVで、酸素飽和度を低下しないようにしています。
身体が十分回復したら、酸素が不要になることを想定しています(無理に止めなくてもいいのですが)。

Yさんの西多賀への転院、また、必要に応じての在宅移行について、その通りだと思います。
Sさんに、NPPVを夜間使用することを上手にしていただき、もし、痰がからんだり、食事でむせたら、カフアシストや徒手排痰介助をしていただくように、周囲にも指示していただくように、エキスパートになっていただきましょう。
こちらでのケアの一部始終をビデオに入れて、帰るときに持っていっていただきます。

どうしても、伝わらない時は、ビデオを見ていただきましょうか。
アメリカでも、全米から、バック先生の外来に来ます。患者さんが勉強して、少しずつ環境を変えています。日本も、Yさんからですね。 
 
新たなホットラインが出来ました。 
Ydrが、今日からアメリカに出張です。 
今日の日曜朝に車いすのSさんに出張のあいさつをしました。
いってらっしゃいと言って下さいました。Tナースも一緒でした。

携帯メールがつながりましたね。いつでも助言を頂けるので安心です。
 
 
 
 
■NPPV療法も取得して、帰仙を前にシンポジウムが開催されました。 
 
 
■10月1日西多賀に凱旋です。
 
 
 
 
 
 
 
■八雲病院のRSTチームのメンバーにお送りしていただけます。
10月1日朝速く八雲を出発です

明後日には10月3日(土)に東京で神経難病の非侵襲人工呼吸呼吸ケア・ワークショップがあり、そのまま『インターフェイス関連のケア』という演題でパネリストとして出席するそうです。
 NPPVを成功させるポイントにインターフェイスの問題があります。
 
 
 
背景にはこの様な事がありました。 
先日はお忙しい所、お付き合い頂き有難う御座いました。。
和やかに、爽やかな八雲の風が吹きこめばと思ったのですが、
過激な持論になってしまいました。

本部長にもっと聞いて欲しかったのですが、お忙しい所だったので、補足メールします。

八雲で散々虐められ聞かされ、私には受け止める事には、少し重すぎる話が多すぎました。その裏には筋ジスに対する強い気持ちを理解して下さい。
これからの、筋ジス協会のあり方、遺伝子治療の課題などを知り尽くした見方ですので、これからの判断材料になって欲しいと云う気持ちでした。

私が、八雲病院に入院して直に見てきたことが、他の他の筋ジス病棟に流れる様にしたいものです。
一部整理すると・・・・・・これらの事は期待を込めて私にお話していると思います。

どうしても遺伝子治療(エクソンスキッピングと言って、デュシェンヌをベッカーに変える、一応ベッカー型は軽症ということになっている)を行いたい医師グループがいて、それに筋ジス協会が引きずられていること。
医師グループは巧みで、強引な遺伝子検査(この治療に必要という理由で)を行っていますが、メディアなどで問題になれば患者会である協会がやったことにするのは明白。

②この治療法を行った本邦第一例目は入院中であるが、全く改善していない事実があること。
 外国からも臨床的には無効である論文が出ている。

③またベッカーになっても呼吸器は必要であり、車いす使用などのケア医療は全くデュシェンヌと同じで不可欠であるわけで、きちんとしたケア医療を行えるシステムつくりをいそがなればいけないこと、決して治るわけではないこと。
「夜バナ」のK氏がベッカーであり、あの状態が軽症と言えない、ケア医療が非常に複雑であったことで理解いただけると思いますが。

④医師グループからケア医療を無くそうといういやがらせや脅しと思われる動きが徐々に厳しくなってきたこと。なぜならつまらん遺伝子医療が効果があったと捏造するためには、ケア医療により患者の状態が改善しては困るから。逆に言えば、ケア医療の方が患者のADLを改善するという事実があるから。

⑤日本で一番呼吸器を付けた患者が車いすに乗っている(95%) 他の施設は40%平均 つまりこのケア医療が撲滅すれば、患者は寝たきりにされること

以上の問題があるわけです。患者と協会はまったく何も理解していない。ひどすぎる。アメリカの患者の親の会は、会員のために今世界中で行われている筋ジスの治療を集めてきちんと解説しています。邦訳はK大学の小児科の尽力でHPから見られます。

少なくとも遺伝子治療(根本治療には程遠いが、未来に期待して行う治療)とレベルの高いケア医療(人工呼吸器を気管切開をせずに行う、患者を寝たきりにしないなど)は併存しなければいけないのは分かりますよね。

その一部の対応方法として
①神経筋疾患の患者と家族に、急にこういった大きな決断(人工呼吸器装着=気管切開)を強いられることがないように、呼吸リハなどを日常的に行わせること 医師がこれに詳しくないといけないのは当然 その意味ではNPPVの開始が遅すぎるしカフアシストの使用に保険適応をすること

②上記の十分な知識と実践をしても急変はあることを知っておき、その際の意思決定の仕方(患者の意思カードも含む)を決めておくこと 現状では人工呼吸器の使用をしないことが選べることを認めるしかない。

③実は神経難病専門医という医師は、呼吸に関しては素人であり、患者さんと一緒に学んでいくことを明らかにすること。

④これと並行して、呼吸器外しの法制化の議論を公開の場で話し合うこと。

⑤もちろん24時間介護にお金がかかろうが かかるまいが 現状では認めておかねばならないこと。

⑥患者家族は、自分たちの生きざまをできるだけ社会に発信するように努めること
  社会からのトリアージュを受けないために。

⑥そのための車いすに乗せる技術=高度のケア医療に保険点数を付けること。

等と聞かされてきました。

今Sさんが、研究所運動からはじまり、神経センターの、纏めの時期にある中で、自分の健康を頑張り過ぎないで維持する事が今必要です。、私が思うには、ケア医療とくにNPPVを早期に導入する必要があります。
その為に、私なりに努力しますが、現在の病院でその様になれるか、一度実践に転院すべきです。
残念ながら、今の多くの筋ジスの神経内科医では、ケア医療、NPPVの導入の為の、技術的・精神的 情報が少なすぎると思います。
専門職の連携も難しいです。
参考の資料が掲載されている記事を紹介します。
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02818_01

長くなりましたが、お礼まで

 
 
 
 
 



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